化学基礎 molの計算

化学基礎


 

今回はmol(モル)の考え方について解説していきます。化学が苦手な方が躓きやすいところだと思いますので、理解しやすい考え方を伝授します。内容が理解できたら、計算問題にも取り組んでみましょう。
化学基礎 molの計算ドリル① | 猿山高校 (monkey-studying.com)

まずは、教科書的な説明からしていきます。炭素原子の重さを12として、これを基準に各原子の重さを求めたものを原子量といいます。水素だと1、酸素だと16とかですね。では、実際に炭素原子を12 g集めたら、炭素原子何個分になるでしょうか。炭素原子1個の重さは約2×10-23 gですので、12 g集めると、
(12 g) ÷ (2×10-23 g) = 6 × 1023(個)
になります。正確には6.02 × 1023ですが、この値をアボガドロ定数といい、1 molと書きます。要はモルとは個数のことなんですね。

さて、ここまでの説明で理解できる方もいるでしょうし、そうでない方もいると思うので、もう少し身近なものを使って説明してみます。個人的には納豆で考えると分かりやすいかと思います。納豆1パックが1 molです。納豆1パックに原子が6×1023個入っていて、炭素だと1パックの重さが12 g、みたいな感じです。実際に問題を解いてみましょう。

<例題>以下の問いに答えなさい。ただし、炭素、窒素、酸素の原子量はそれぞれ12,14,16とし、アボガドロ定数は6.0×1023とする。
(1)炭素1.2 gに含まれる炭素原子は何molか。
(2)0.5 mol の窒素分子は何gか。
(3)1.6 gの酸素分子には酸素分子が何個含まれるか。

<解答>
(1)炭素の原子量は12なので、炭素納豆1パックの重さが12 gと考えます。今は1.2 gしかないので、0.1 パックしかないということです。1パック=1 molなので0.1パックだと0.1 molとなります。
(2) 窒素の原子量は14で、窒素分子はN2と書きますから、分子量は28です。つまり、窒素納豆1パックの重さが28 gです。今0.5 パックの重さを聞かれていますから、
28 × 0.5 = 14 gが答えです。
(3) 酸素の原子量は16で、酸素分子はO2と書くので、分子量は32です。酸素納豆1パックの重さが32 gと考えましょう。今1.6 gしかないので、
1.6 ÷ 32 = 0.05 パックです。1パックには6.0×1023個納豆が入っているので、0.05パックだと、0.05 × 6.0×1023 = 3.0 × 1022個ですね。

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