以前、molの計算方法について解説した(化学基礎 モルとは | 猿山高校 (monkey-studying.com))ので、今回はドリルということで問題をどんどん解いていきましょう。
<例題1>0℃、1.013×105 Paの状態で体積が2.24Lの酸素分子は何molか。また、含まれる酸素原子は何molか。
<解答>0℃、1.013×105 Paというのが難し気ですが、この状態だと1 mol の気体の体積が22.4 Lになります(アボガドロの法則といいます)。つまり、酸素納豆1パックで22.4 Lということです。問題は2.24 Lですので、1/10パックしかないですね。なので、酸素分子は0.1 molとなります。酸素分子(O2)には、酸素原子(O)が2個含まれますので、酸素原子は0.2 molとなります。
<類題>
(1) 0℃、1.013×105 Paの状態で体積が4.48 Lの窒素分子は何molか。
(2) 0℃、1.013×105 Paの状態で体積が3.36 Lの二酸化炭素分子は何molか。
(3) 0℃、1.013×105 Paの状態で体積が1.12 Lの二酸化炭素分子に含まれる酸素原子は何molか。
<類題解答>(1) 0.2 mol (2) 0.15 mol (3) 0.1 mol
<例題2>1.8 gの水分子は何molか。また、含まれる水素原子と酸素原子はそれぞれ何molか。
原子量はH=1, O=16とする。
<解答>水の分子量は、H2O = 18です。つまり、水納豆1パックで18 gということです。今1.8 gしか入ってないので、1/10パック分しかないことになります。よって、水分子は0.1 molです。水分子1つには水素原子2個、酸素原子1個が含まれるので、水素原子は0.2 mol、酸素原子は0.1 molとなります。
<類題>N=14,C=12,O=16とする。
(1) 5.6 gの窒素分子は何molか。
(2) 11 gの二酸化炭素分子は何molか。
(3) 22 gの二酸化炭素分子に含まれる酸素原子は何molか。
<類題解答>(1) 0.2 mol (2) 0.25 mol (3) 1 mol
<例題3>1 gの水素分子を酸素と反応させて完全に水分子にするのに必要な酸素分子は何molか。H=1とする。
<解答>これは反応式を書いて考えましょう。水素と酸素の反応は次のような反応式でした(中学で習っているはず)。
2 H2 + O2 → 2 H2O
この式から分かるのは、水素納豆2パックと酸素納豆1パックを反応させると、水納豆2パックができるということです。水素納豆(H2)は1パック2 gなのですが、今回は1 gしかないので、0.5パックです。なので、反応に必要な酸素は、
水素2パック : 酸素1パック = 水素0.5 パック : 酸素?パック
の比を解けばよく、0.25 パック、つまり0.25 molとなります。
<類題>
(1)1.2 gの炭素を完全燃焼させるのに必要な酸素分子は何molか。
(2) 1 gの水素分子を反応させてすべて塩化水素分子にするとき、必要な塩素分子は何molか。
(3) 3 g の水素分子を酸素分子と反応させて完全に水分子にするとき、必要な酸素原子は何molか。
<類題解答>
(1) 0.1 mol (2) 0.5 mol (3) 1.5 mol
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