古文 品詞分解練習③

古文

今回は、土佐日記「門出」から次の文を品詞分解してみましょう。
品詞分解のやり方はこちらで解説しています。
古文 品詞分解のやり方 | 猿山高校 (monkey-studying.com)

上中下(かみなかしも)、酔ひ飽きて、いとあやしく、潮海のほとりにて、あざれあへり。

早速品詞分解していきましょう。

上中下:名詞。上中下って何のこと?と思われるかもしれませんが、古文で上下と言えば身分のことです。身分の高い人も低い人もという意味です。
酔ひ:ハ行四段活用動詞「酔ふ」の連用形。
飽き:カ行四段活用動詞「飽く」の連用形。こちらは現代語の「飽きる」とは意味が少し違って、充分である、満足している、といった意味です。
て:接続助詞。
いと:副詞。「とても」という意味です。重要単語です。
あやしく:シク活用形容詞「あやし」の連用形。古語の「あやし」は
潮海:名詞
の:格助詞。
ほとり:名詞。
にて:格助詞
あざれ:ラ行四段活用動詞「あざる」の已然形。
り:完了(存続)の助動詞「り」の終止形。助動詞「り」は已然形接続ですので覚えておきましょう。

今回の例文を現代語訳すると、
「身分の高い人も低い人も、十分満足するほど酔って、たいそう見苦しく海のほとりでふざけあっている」となります。

<復習問題>
(1) 上中下とは何を表すか。
(2) 「酔ひ飽きて」を現代語に訳しなさい。
(3) 「あざれあへり」の助動詞「り」の意味を答えなさい。

<解答>
(1) 身分 (2) 十分満足するほど酔って (3) 完了(存続)

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