数Ⅰ 因数分解③~2乗-2乗型~

数学Ⅰ


2回にわたって、たすき掛けを利用した因数分解を紹介しました。
1回目 数学Ⅰ 因数分解 たすきがけ | 猿山高校 (monkey-studying.com)
2回目 数学Ⅰ 因数分解 たすきがけ(2文字) | 猿山高校 (monkey-studying.com)
因数分解も今回で最後です。最後は、たすき掛けを使わないものです。次の公式を使います。
2 – △2 = (〇+△)(〇-△)

早速、問題を解いていきましょう。
<例題1>次の式を因数分解しなさい。
(1) x2-y2-2y-1 (2) a2b+ab2-b2c-bc2+a2c-ac2 (3) x4+4x2+16

<解答・解説>
(1) 後を-でくくってやると、2乗-2乗の形になりそうです。
x2-y2-2y-1 = x2 – (y2+2y+1) = x2 – (y+1)2 = (x+y+1)(x-y-1)

(2)一見難しそうですが、とりあえず1つの文字について整理すると、見通しが良くなります。
ここでは aについて整理してみます。
a2b+ab2-b2c-bc2+a2c-ac2 = (b+c)a2+(b2-c2)a-b2c-bc2
次に因数分解できそうなところを因数分解していきましょう。
(b+c)a2+(b2-c2)a-b2c-bc2 = (b+c)a2+(b+c)(b-c)a-bc(b+c)
すべての項が(b+c)を持っているので、これでくくりましょう。
(b+c)a2+(b+c)(b-c)a-bc(b+c)= (b+c){a2+(b-c)a-bc}
最後に後ろを因数分解しましょう。たすき掛けでもいいですし、a2の係数が1なので、かけて
-bc、足してb-cになる数を探してもいいです。bと-cならうまくいきそうなので、
(b+c){a2+(b-c)a-bc}= (b+c)(a+b)(a-c)
と因数分解できます。

(3)は初見ではできないと思います。少しやり方が特殊です。まず、x4+16を作ることから考えます。(x2+4)2を計算すれば、x4+8x2+16なので、x4+16が出てきます。問題は8x2ではなくて4x2になってますから、(x2+4)2 から4x2を引けばいいです。言葉で説明すると難しいですが、要は次の式が成り立つということです。
x4+4x2+16 = (x2+4)2 – 4x2
これは2乗-2乗の形になっていますから、公式が使えて、
(x2+4)2 – 4x2 = (x2+4+2x)(x2+4-2x) = (x2+2x+4)(x2-2x+4)
と因数分解できます。
今回のまとめは以下をご覧ください。

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