前回(数Ⅰ 2次関数のグラフ① | 猿山高校 (monkey-studying.com))以下のような2次関数のグラフの書き方を説明しました。
y = (x-3)2+1 ・・・①
このように、xが1か所しかない形になっていればグラフが書けるのですが、次のような形になっていればどうでしょう?
y = x2-6x+10 ・・・②
このままではすぐにグラフが書けなさそうですね。なんとか①の形に直したいです。そのための武器が平方完成になります。
平方完成では以下の公式を利用します。
(x+a)2 = x2+2ax+a2
a2を移行して次のように変形できます。
x2+2ax = (x+a)2-a2
もう少し分かりやすくするために2a=☆とかくと、
x2+☆x = (x+☆/2)2-(☆/2)2
となります。
②の例だと、xの係数は-6なので、2で割ると-3ですから、
x2-6x = (x-3)2-9
と変形できます。よって、
y = x2-6x+10 = (x-3)2-9 +10 = (x-3)2 +1
となり、点(3,1)を頂点とする放物線を書けばよいです。
では、計算練習をしておきましょう。
<例題>次の式を平方完成しなさい。
(1) y = x2 + 4x -5
(2) y = – x2 + 2x +3
(3) y = 2x2 -8x +4
<解答>
(1) これは上でやったのと同じタイプなので大丈夫でしょう。
y = x2 + 4x -5 = (x+2)2 -4 -5 = (x+2)2 -9
(2) x2に係数がついている場合は、その係数でくくっておきましょう。
y = – x2 + 2x +3 = – (x2 -2x) +3 = – {(x – 1)2 -1} +3 = – (x-1)2 + 4
(3) y = 2x2 -8x +4 = 2(x2 – 4x) +4 = 2{(x-2)2 -4} +4 =2(x-2)2 -4
平方完成は必ずできるようにしておきましょう。
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